搬送装置にはいくつかの方式があります。それらはバイオマスボイラと制御システムによって選定されますが、同時に使用する燃料のタイプと現場の制約条件により具体的な形が決まります。それによってバイオマスシステムが全体的に効果的かつ効率的に稼動します。 この搬送システムはCE認証とISO9001の品質管理システムにのっとっているものです。
■ ロータリーアーム方式このシステムは弾力性のある鉄製のアームを持った固定された回転アームを使い、バイオマス燃料をかき寄せて、中央のスクリューコンベアに落とし込み、ボイラに送る装置です。これは木質チップでも木質ペレットでも使うことができ、一般的に負荷が500KW以下の施設で使用されます。ロータリーアームは四角いサイロの底部に水平もしくはやや傾斜のある状態で設置されます。2本のロータリーアームがそれぞれ燃料をかき寄せ、独立したコレクティング・スクリューコンベアに落とし込みます。 |
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■ セントラルディスチャージ方式このシステムは傾斜のある側壁のある燃料サイロの底の中央に取り付けられたスクリューコンベアを使います。燃料は自重でスクリューコンベアへ落とし込まれ、ここから自動的にボイラへ搬送されます。このシンプルなシステムは木質ペレットでしか使われません。木質チップではサイロから燃料が運び出されることを妨げるようなスクリュー内での空洞や、ブリッジを作ったりするので使われません。この方式は500KWまでの木質ペレットボイラや施設で使用されます。 |
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■ ムービングフロア方式このシステムでは、平行で、スライドするいくつものバーからなるラダー(はしご状のもの)が前後に動き、燃料を燃料庫の一方の端から他方にあるコレクティングスクリューの方向へ燃料を徐々に送ります。燃料は直接ラダーの上に投入されるので、ムービングフロアは地下の燃料庫の中に取り付けるのが一般的です。サイロ蓋(手動又は油圧式)を開けるだけで、燃料をトレーラーやトラックでサイロに直接投入できます。この方式のタイプは500KW以上の施設や建築設計に地下式サイロを設けることが可能な新設建築プロジェクトで使用できます。 |
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■ 大規模システムかなりの量のバイオマスを扱う非常に大きな設置現場では、燃料搬送装置を独自に設計し、建設します。このシステムでは自動クレーンで大きな燃料貯留倉庫から小さなムービングフロアに燃料を移動します。ここでは大きなムービングフロアは不要でサイロのスペースだけが必要で、いずれもコストを低減します。全システムはボイラの制御により自動制御され、システムが必要とするだけの燃料の供給量を確保します。このシステムは工場のプロセスプラントやバイオマスCHPプラント、あるいは地域暖房システムなどの大規模バイオマスプラントに向いています。 |